脳みそにシワをきざむ

ぽかぽかと暮らす研修医2年目の私が、毎日の気づきを少しでも忘れたくないブログです。頭上漫々脚下漫々。

(運動する)身体に(効率の)いい、糖質の摂り方について学んだこと。

こないだ会った栄養過多人生謳歌系男子が言ってた、

「人生で摂れる食事の回数は有限なのに、なんでみんなもっと大事にしーひんの?」

わたしだって食べるのは大好きで、自分なりに味や栄養、環境や一緒に食べる人は重視してる。

してる、してるけど…。わたし、走るのも、好き。栄養過多は、だめ。

ランナーとして(っていうとあまりにもカッコ良すぎるけど)、どうしたら栄養を最大限にパフォーマンスに結び付けられるやろう。って考えて、やや勉強してみた。

 

教材はこの本⬇︎

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…すごいよかった!めーちゃおもしろい!

読む<<聞く で学ぶタイプの私としては、口語でおはなしするように書いてあるのも好き。

接続に無理がなくて、話の切れ目や話題変換にもするりするりとついていけるのも好き。

それなのにすごく論理的に、なぜ、が分かりやすく結論と結びつくのも好き。

データのソースが明記してあるところも好き。

 

まだまだ途中やけど、アウトプットしないと、つるつるの脳みそから滑り落ちちゃいそうなので。

糖質について、学んだことをまとめてみる。

 

●定義

糖質:単糖 and 二糖類
糖類:糖質+多糖類 and 糖アルコール
炭水化物:糖類+食物繊維

 

●まとめ
・運動時のエネルギー源として、糖質はめちゃくちゃ効率いい
・でも貯蓄は、肝臓に 500kcal、筋肉に 1500kcal 程度しかない
→①貯蓄をふやす=筋グリコーゲン濃度を上げなきゃいけない

→②節約してつかう=運動中のグリコーゲン利用を少なくしなきゃいけない


① 貯蓄を決めるのは⑴ベースの量 ⑵火事場のつめこみ
(1) 鍛錬を積む:持久的トレーニングで骨格筋の GLUT4 が増加→インスリンの受容体結合時の細胞膜へ移動するGLUT4 が増え、糖とりこみが活性化する+運動そのものによっても(骨格筋の収縮によっても)GLUT4 が細胞膜へ移動しやすくなる。
(2) 運動が 1 時間を超えるときにはグリコーゲンローディング/超回復が有用。これも鍛錬者が有利(効率 2 倍!)

 

② 節約するには、ミトコンドリアを増やすこと
Training-Low(Sleep-Low), Compete-High によって AMPK を活性化させ、ミトコンドリアや GLUT4 の遺伝子発現を促進する。ミトコンドリアが増えると ATP→AMP+Pi にならず、筋グリコーゲン分解が起こりにくい。

※Training-low, compete-highとは: 筋グリコーゲン量が高い状態で高負荷トレーニング→その後の食事では糖質を摂取せずに筋グリコーゲン量が低い状態をつくりだし睡眠することで高負荷トレーニング後の遺伝子発現を促す→翌朝、筋グリコーゲン濃度が低い状態で低強度の持久的トレーニングを行うことでさらに遺伝子発現を活性化。みたいな感じらしい。

 

●ちなみに、DMのはなしも

健常人では骨格筋における糖処理が8割以上 vs. DMのインスリン抵抗性では脳・内臓・脂肪での血糖処理量は変わらないが骨格筋による血糖処理量が半分!

これが問題。原因は、

① 内臓脂肪:アディポサイトカインを分泌し、インスリン抵抗性が上昇
② 異所性脂肪:骨格筋や肝臓など、脂肪細胞以外の組織に蓄積。骨格筋細胞内に蓄積した脂肪が骨格筋の血糖処理能力をおとす。
▶︎いずれも、インスリン分泌→受容体への結合→GLUT4 発現→GLUT4移動→糖とりこみ を妨げる

 

こういう人たちにおいて、運動は大いに効果がある。

それは、運動の真の効果は 内臓脂肪の減少<<<骨格筋の直接の糖取り込み作用(筋収縮による輸送体の移動=インスリン抵抗性があっても関係ないので!!)

すごい!おもしろ!

 

食事療法について。

糖質制限食の体重減少効果は“There is probably little or no difference in weight loss.”
たしかにタンパク質摂取量を増やすと食欲は抑えられるが、糖質制限そのものによる減量・脂肪減少効果は「無糖質飼料」でしかもタンパク質からのエネルギー摂取量が全体の 80%を占める状況でないと認められないらしい。なんてシビアな世界…!

しかも実践してると、腎臓や肝臓に負担かかるし、死亡リスクも上がるそうな。おそろし。

 

また読み進めてまとめよっと。実践できるかはまた、別のおはなし☺︎